みなさまをはじめ、Civic Forceさんや日本財団さんのご支援のお陰で、活動できることに心から感謝致します。現地にいる頼政からレポートが入りましたのでお届けします。
頼政は常総市の避難所を巡回し、ケアーが必要な人を常総市社会福祉につないだり、避難所の住環境の改善に奔走しています。また、26日現在では茨 城県内では2ヶ所に813人が避難しており、常総市には13か所335人、つくば市が8ヶ所の222人、つくばみらい市が2ヶ所179人と続いて います。被災から2週間が過ぎ、避難所も統廃合に向けて動き出すようです。 被災者のつぶやきを紹介します。 *************************************** ○「統廃合して総合体育館に移らないといけないけど、車がやられていて移動手段がないのでどうするか。子どもの学校も今の避難所は隣にあるのでい いけど、体育館に移るとどうやって通学していいかわからない。家(アパート)に一度戻ったけど、あまりの腐臭で目が痛くなってしまった。まだ家は 手付かずの状態。ずっとコンタクトをつけていたけど、目が痛いので今はつけられない。メガネを持っていないので、今は目が見えないような状態でと ても不安。夫はトラックドライバー。実家のいわきにしばらく行っていたけど、最近戻ってきた。」(女性20代~30代) ○「避難所に入ってあまり動かなくなったので、体が動かなくなってきて不安がある。 被災した後から杖がないと歩けなくなった。今年の4月に家の保険に入って、水害にも対応するものだったので保証がもらえて家は再建できるだろう。 あまったお金で家具や衣類も揃えられる。家族は5人。」(男性80代) *************************************** 避難所だけでなく、在宅はより一層深刻なようです。精神疾患を持っておられる方の中には、やはり症状が悪化し、自傷行為に及ぶ人、見ず知らずのボ ランティアを受け入れにくく、掃除なども手がついていない人など、福祉サービスが発災からストップしているなかで、当事者も家族も疲労の色が日に 日に濃くなってきています。 一方、茨城新聞(2015/9/27)によると収穫時期と重なったお米については農業災害補償法(農災法)で、補償される水稲は田植え(じかまき の場合は発芽期)から収穫までと定められており、現段階では補償の対象外となっているそうです。 また、県が同市内に確保した公的住宅は11戸だ が、そのうち10戸は無償期間が来年3月まで。希望だった2年間無償の公的住宅はわずか1戸。住宅が大規模半壊または半壊した被災者に代わり、市 が応急修理する制度。県によると、工事の完了期限は災害発生日から原則3カ月以内で国と調整しており、限度額は1世帯当たり56万7千円。修理の 範囲は「あくまでも必要最低限の応急措置に限られる」(県担当者)という。浸水を逃れた2階部分で生活を続ける市内の60代男性は「罹災(りさ い)証明書の発行まで1、2カ月かかると言われたのに、書類ができないままでは申し込めない」と肩を落とした。という記事が伝えられていました。 なお、明日から増島も再び常総市入りし頼政と合流し、避難所の巡回や足湯活動を本格実施していきたいと思います。また、栃木県、茨城県ではまだ まだボランティアが足りないようですので、都合のつくかたはぜひお手伝いください。
2015年09月
2015年9月東日本豪雨水害(第5報)
2015年9月東日本豪雨水害(第4報)
2015年9月東日本豪雨水害(第3報)
2015年9月東日本豪雨水害(第2報)
昨日(13日)、常総市の被災地に現地入りし、2班に分かれ調査をしました。一班は当センターの元スタッフ福田和昭(現職都市生活コミュニティーセンター)が被災地坂東の出身ということで急きょ同行して頂き、村井と被災された方へのヒアリングを行いました。
被災地は、交通規制が多く道路事情に詳しくなければ、立ち往生するケースが多くなります。被災者の方たちは不自由な避難所暮らしを強いられています。避難所でもリーダー的な行動をされている方たちが、ご自分も被害を受けているにもかかわらずみなさんのお世話をしているので、その方たちのストレスや疲労が気になります。
もう1班は、常総市災害ボランティアセンターの立ち上げの準備に参加させて頂きました。南北10キロ横に2キロという市内の8割近くが被災地域となりました。明日からのボランティアの受け入れのため、いくつかの地域に分け、現状把握のための調査に同行しました。(避難所は約22か所、避難者数は、約3000人)
被災者の方は、すでに片づけを開始している人たちも数多くみられました。地域のNPOや高校生ボランティアや地区住民による有志の会、青年会議所、消防団などすでに自主的な活動が開始されています。住民も各地域でボランティアの受け入れに対する場所の提供などそれぞれができる範囲で協力しながら復旧活動に励んでいました。しかし、被災地ではライフラインの復旧が遅れ、電気、水道はまだ使えず、ガス(プロパン)は使用できるところもありますが、まだ水に浸かったままの地域もあり、自宅の掃除も思うように進んでいません。中には水がないために、高齢者はトイレを大も小も今日一日我慢しているという人もいたそうです。被災地域へのトイレの設置も急務です。
実際被災者の方を訪ねると、その家は直接的被害はさほどではありませんでした。けれど、お母さんは持病があり、息子さんは軽度の知的障害と肢体不自由で車いす生活で、お嫁さんも強迫性障害といった精神障害を持っています(このお嫁さんは避難生活をしているそうです)。そして発災の時は一時避難所にも避難したけれど、スロープが急で介護がきつくて実家に行ったけれど、息子さんが落ち着かないので、自宅に戻ってきたそうです。それで、今日は5日ぶりにお風呂に入りに行ったそうですが、市内の広範囲による被災のため、バリアフリーのお風呂もなく遠方までに出かけたそうです。発災当時もバリアフリーのトイレなども被災し、バリアフリーの障害者用のマップが必要だと実感したそうです。他にも一人暮らしの高齢者やブラジル人の居住者も多いそうです。