間もなく、1ヶ月が経とうとしています。茨城でも日に日に朝晩は寒くなってきています。体育館の避難所では、寒さ対策のために布団や毛布を配布しているのですが、不足していて間に合わない状況です。すでに風邪などをひき始めている人もいらっしゃいます。また配給の食事も、いまだにおにぎりとパン、カップラーメンなどで、栄養の偏りが懸念されています。

パンとおにぎり_s

また、ペットなどがいたりする家族は避難所に入れないため、被災した自宅に戻っている人がいます。けれど、ほとんどが浸水家屋のため、2階がある人は2階で、また現場リーダーに聞いた話では、平屋などの人は、床を剥がし、その上に段ボールなどをひいて薄いタオルケットをひいて寝ていて、水道も出ずに、井戸も水が濁っているので、水がなくて困っているという声を聞き、お水を届けたそうです。あまりにも悲惨な光景にリーダーさんは涙ながらに報告してくれました。また別の現場でも、同じような状態で、学校に通う子どもたちもいるのに、食事もままならず、窮乏を訴える人もいて、いくらやってもやっても改善されない状況に「心が折れてしまう」と訴える現場リーダーもいます。

配給停止_s

炊き出し_s

そのような状況下で、物資の供給が10月4日で終了し、在宅の避難者は家財すべてが水につかり煮炊きもいまだできない状況でただ寝るだけの生活にも関わらずです。避難所の現場では職員の方がその都度対応はしてくれているものの、声を上げられない、車も水没して取りにくれない人も多くいます。
また、被災家屋についても、床上1メートル未満の場合、応急修理制度では現行56万7千円しか出ず、被災者生活再建支援金がもらえない状況です。けれど、これまでの過去の被災地においては、自治体による柔軟な対応により、応急住宅修理についても兵庫県の佐用町で起きた水害の時は70万円ほど出た事例があります。また能登半島地震でも生活支援金が現行制度では最高300万円のところ、自治体の裁量で横出し・上乗せをし770万円まで支援する仕組みができました。
もちろんここ茨城県でも今年4月に県ではこうした問題が想定されるということで、独自の被災者生活支援の制度を創設されていました。ぜひ、このような仕組みを充足させ、被災者の人たちを最後の一人までの救ってほしいです。
当センターも参加している地元の常総市水害対応NPO連絡会議では、このような被災地の状況を鑑み、常総市や茨城県に声をあげています。
足湯_s

足湯のつぶやきを紹介します。
「廃材や泥などを回収するのに産業廃棄物扱いになり、お金もかかり捨てることができなくて困っているんだよね」(60代男性)
「ここでは、シャワーしかないから、足湯だけでも体が温かくなって気持ちいい」(60代女性)
「こんな足湯があるなんて知らなかった。家に帰りたいけど、まだ大工さんもいつになるかわからないし、まだプロパンガスもついてないし、何もできないからここに(避難所)お世話になっているの」(70代女性)
 
 引き続き「活動支援金」の募集を開始しています。支援金は復興に中長期にかかわる被災者支援を行うためのボランティア活動に使わせて頂きます。

  これまでの20年間の経験とネットワークを生かし、可能な限り対応していきたいと考えています。是非、みなさま方々のご支援、ご協力をお願いします。これまでの20年間の経験とネットワークを生かし、可能な限り対応していきたいと考えています。是非、みなさま方々のご支援、ご協力をお願いします。なおこうした私たちの支援活は、みなさまはじめ日本財団やCivic Forceさんからのご支援で行なっています。
                                        (増島 智子)